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【持論】クロス取引は優待を「タダ」でもらえる?注意すべき点4つ

株式投資では、株主優待が一つの人気ジャンルになっています。

私の夫も優待株から入りましたし、桐谷さんはテレビでも有名になりましたよね。

そんな株主優待ですが、その人気ゆえに、権利付き日の前後で大きく値が変わるため、優待を得るか株価を取るかで二者択一を迫られます。

そんな二律背反を打ち破るのがクロス取引ですが、いくつか注意すべき点があります。

今回は、私が2019年にいくつかのクロス取引を行った経験から、クロス取引に関する注意点をまとめたいと思います。

クロス取引とは

そもそもクロス取引とは何でしょうか?

「やさしい株のはじめ方」によると、次のとおり説明されています。

クロス取引とは、「現物買いと信用売り空売り)を、同じ株数・同じ値段で同時におこなうこと」を指します。同じ金額で買いと売りをおこなうので、損益は0円です。株価が動いても、お互いの損益で相殺されるので、株価変動によるリスクがなくなるのが最大の特徴です。

https://kabukiso.com/column/cross.html

クロス取引の意義

株を売買する時、どうしても余剰資金が発生します。

これは、好景気時に利益確定したものの軒並み高値をつけているため再投資先が見当たらない時などに発生します。

この余剰資金、貯金口座で寝かせておいても金利はたかが知れているため、低リスクだけれど再投資先発見時にすぐ現金化可能な運用を目指したいものです。

その運用先として、クロス取引は一考の価値ありと考えています。

クロス取引の利得は1%かそれ未満のものばかりですが、毎月チャンスがあるため、「年利1%」ではなく、「月利1%」であり、つまりは「年利12%」となるわけです。

ただし、銘柄選定にあたっては注意すべき点があり、これを外すと利得を得るどころか損失を被ることになります。

クロス取引に関する注意点4つ

1 買付・売却手数料

通常、我々個人投資家は、証券会社を通じて株を売買します。

そして、証券会社の収益源として、株の売買には手数料が求められます。

証券会社はそれぞれ独自に手数料を設け、集客力を競っています。

なので、我々個人投資家は、手数料の安い証券会社を選ぶことで、クロス取引における損失を局限し、その利得を確保する必要があります。

個人的には、GMOクリック証券が最も好適と考えています。

GMOクリック証券は、自社関連銘柄を所有していると、売買手数料がキャッシュバックされるという株主優待が受けられるためです。

2 配当調整金

個人的に一番厄介なものと考えています。

一般的に、優待権利付日(優待がもらえることが決まる日)は、同時に配当権利付日(配当がもらえることが決まる日)でもあります。

クロス取引において、現物買いした銘柄には当然「配当金」が発生します。

また同時に、信用売した銘柄については、「配当調整金」が発生します。

この「配当調整金」とは、配当金に相当する額を「支払う」ものです。

よって、「配当金」と「配当調整金」は、互いに打ち消し合う関係性にあります。

ただし、「配当金」は税引きにより約20%減額されるのに対し、「配当調整金」は額面そのまま差っ引かれます

つまり、配当金の約20%が、クロス取引の損失となるわけです。

これに対処するためには、クロス取引する銘柄の選定時に、配当金に留意する必要があります。

最も好適なものは、配当金がない優待銘柄です。これなら配当調整金による損失が発生しません。

そうでなければ、優待の価値に対する配当の割合が小さい銘柄を選ぶべきです。

あとは、優待取得に必要な株数が大きなものは、それだけ配当が大きくなりますので、注意が必要です。

3 逆日歩

信用売には、一般信用と制度信用が存在します。

制度信用だと、人気があって株のストックが足りないものには「逆日歩」という一種のレンタル料が発生します。

これは、発生するかどうかは見通しが立ちません。

よって、逆日歩が発生する制度信用は利用しないに限ります。

4 貸株料

信用売を行うと、その保有期間に応じて貸株料というレンタル料が発生します。

当然、取得が権利落ち日に近ければ近いほど、貸株料は安く済みます。

その一方で、クロス取引用の短期一般信用売銘柄は早いもの勝ちの取り合いなので、その勝負には負けやすくなります。というか、価値ある銘柄は初日に売り切れます。

ですので、基本的に貸株料は最大限支払うものと考えておくべきでしょう。

具体例(悪例)

ここで、私の経験から、悪例として「大和証券」を挙げます。

手数料:-535-275-198-198=-¥1,206(楽天証券・現渡せずに現物・信用それぞれ清算

配当調整金:8,766-11,000=-¥2,234

貸株料:-¥15(不採算銘柄のため、権利付日当日でも購入できた)

優待価値:¥2,241(会社四季報

差額:2241-1206-2234-15=-¥1,214

会社四季報を購入するために、1214円余計に払った計算です。

大和証券配当利回りが高いため、配当調整金で大きくマイナスを出しています。

この手の銘柄は、クロス取引ではなく普通に保有したほうが、配当も得られてうまくいきます。

まとめ

余剰金の運用手段として、クロス取引は有用ですが、銘柄選定にあたっては、手数料の低い証券会社」「配当の少ない銘柄」「短期一般信用銘柄」を選んだ上で、信用売可能と同時に入手する必要があります。

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